~10月 おたよりコラム~
今回は、蒲田第二のこだわる「人」環境について、書きたいと思います。
環境構成をする上で、「人」「もの」「空間」を意識することを大切にしています。ここでいう「もの環境」は、玩具・遊具・道具・家具等々を
指し、「空間環境」は蒲田第二のゾーンを見ていただけるとわかる通り、一つ一つの用途に合わせた雰囲気作りです。
今回紹介するのは、その中でも最も重要と言っても過言ではない「人環境」(人との関わり)です。「人」環境をより良いものにするために、「もの」「空間」環境を駆使しています。そんな「人環境」に関する<保育者の視点>をご紹介したいと思います。
一つ目は、「子ども同士の関わり」。蒲田第二では子ども同士の関わりにこそ、一番の学びがあると考えています。その関わりがより楽しいものとなるように、「もの」や「空間」を使って子ども同士か関わってみたくなるような環境を用意します。例えば、共通の好きなものでじっくりと遊べる空間を作ったり、年齢の異なる子ども同士が関われるレイアウト(見渡せるフロア・貸し借りが生まれる玩具の数等々)・関わるきっかけとなる保育内容(合同散歩や交流保育)を用意したりしています。また、少し上の発達の様子が見えるようにすることも重要です。
二つ目は、「子どもと大人の関わり」です。保育者は常に応答的に関わるように意識しています。こちらから教え込んだりすることよりも、子どもたちからの発信(表情・言葉・しぐさ)に応えることが育ちにとっては重要です。今育ちに必要なことの多くは、子どもたちの発信に隠されています。(発信に応える形で何かを伝え、教えることはもちろんあります)また、応えてもらった経験があるからこそ「安心」し、育ちに必要な様々な挑戦へと向かうことができます。その分、今一人ひとりの子どもたちがどの発達過程にあるのかをじっくりと観察し、保育者同士で共有する事はより重要になってきます。また、過干渉になりすぎてしまうことで発達の機会を奪ってしまう恐れがあるため、保育者から声をかける際は「問いかけ」を意識しています。問いかけることで、子どもたちが考える時間が増え、自己決定する機会となります。自己決定の日々の積み重ねが、一つ一つが乳幼児期には大きな経験となり、そんな機会が「豊かに生きる力」を育くんでくれています。
三つ目は「子どもと保育者・親以外の方との関わり」です。商店街の地域の方々だけでなく、蒲田第二には毎週たくさんの方が見学者がいらしたり、小学校の保育体験があったり、学生さんの受け入れも行ったりもしています。様々な方々と会話をしたり顔を合わせたりするだけでも、様々な事に気づき、感じる経験となります。何かを感じることや何かを知りたいと思うことこそ、最大の学びのきっかけとなります。是非、保護者の方々にも保育参加・参観に来ていただき、子どもたちとたくさん触れ合っていただきたいと思っております。
特に、二つ目の保育者としての関わりは、是非お家でも意識していただけると、また違ったお子さんの姿や成長を感じることができるかもしれ
ません。お子さんの新たな一面の発見があった際は、是非一緒に語り合いましょう。そんな機会を楽しみにお待ちしております♪
蒲田第二:西出